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商道について -作品概要-

19世紀 朝鮮王朝時代―
貧しい境遇に生まれながら、私利私欲よりも世のため人のために商売を行い、高麗人参貿易で巨財を成して、晩年そのすべてを民のためになげうった歴史上の偉人であり、朝鮮時代最高の大商人 イム・サンオク。
“商道”を追究したその商人哲学と知徳で数々の苦難を乗り越え、奴婢から高位官職にまで上りつめた実在の大商人の波乱万丈の生涯を描いた骨太の感動巨編!


【STORY】
夢を果たせずにいた父に代わり、訳官を目指すサンオク(イ・ジェリョン)は、父とともに中国行きの商団に加わった際、松商の大房 パク・チュミョン(イ・スンジェ )に密輸の濡れ衣をきせられてしまう。
サンオクは父を打ち首にされ、官奴婢という過酷な境遇に追いやられるが、真鍮器屋で働くうちに商人として頭角を現す。
「とかく商人は、金ではなく人をもって財となせ」「人が残ること、それが利益なのだ」と商道の真意を伝える偉大な恩師、湾商の都房ホン・ドゥクチュ(パク・イナン)との出会いにより、稀代の商才を開花させていくサンオク。
中国語を巧みに操り、機転を利かせた商いを展開する彼の活躍で湾商は繁栄していくが、ライバル松商のチュミョンは卑劣な手段を使って湾商を窮地に追い込む。
一方、チュミョンの娘タニョン(キム・ヒョンジュ )は拝金主義の父のやり方に同意できず、次第にサンオクの人柄に惹かれていくのだが・・・


【演出】 イ・ビョンフン 「宮廷女官 チャングムの誓い」「ホジュン」「薯童謡(ソドンヨ)」
【脚本】 チェ・ワンギュ 「ホジュン 宮廷医官への道」「朱蒙(チュモン)」「オールイン 運命の愛」

【制作】 2001年〜2002年
【話数】 全50話
【韓国放送データ】韓国MBC 各話約60分


商道について -作品背景-


サンオクが生きた朝鮮王朝時代(1392-1910年)

朝鮮半島の最後の王朝=李氏朝鮮が統治していた時代。
李成桂(イ・ソンゲ)による王朝の創設からスタートし、以後518年にわたる。
首都を漢陽(現在のソウル)に遷都、国教を儒教と定め、儒教に基づく国家体制を築いた。
10世紀に取り入れられた科挙制度が定着した時代で、国王は世襲制度によって、官僚は科挙によって選ばれた。

4代目世宗大王(セジョンデワン)によるハングル創案を始め、「李朝陶磁」「李朝民画」の名で親しまれた白磁を代表とする陶磁器や絵画など、あらゆる分野で発展がみられたが、1592年の壬辰倭乱(文禄・慶長の役)の始まりとともに外勢侵略によって次第に衰退していく。

『商道 -サンド-』の主人公、イム・サンオクは、朝鮮王朝時代後期の正祖から哲宗にかけて義州を舞台に活動した。

イム・サンオク(林尚沃、1779〜1855)


商道について -地名・地図-

商道について -行政機構図-

商道について -用語集-

【歴史用語】

  • 訳官 … 通訳を担当する官僚
  • 科挙 … 官僚の任用試験
  • サダンペ … 歌舞の芸人集団
  • 倭銀 … 日本の銀貨
  • 天銀 … 中国の銀貨
  • 免賤(メンセン) … 奴婢の身分から解放されること
  • 換(ファン) … 現金と交換する証書。現在の手形や小切手
  • 官奴婢 … 官庁所属の奴婢
  • パンチャ真鍮器 … 鍛造による高級な真鍮器
  • 両班(ヤンバン) … 当時の特権的な身分階層
  • 金貫子(クムグァンジャ) … 高官がつける金のひも止め
  • 蒸包所(チュンポソ) … 人参を蒸して紅参を作る加工所
  • 長脳参(チョンネサム) … 野菜栽培した人参
  • 家参(カサム) … 人為的に栽培した6年以下の人参
  • 白参(ペクサム) … 採取したままの人参
  • 紅参(ホンサム) … 蒸し干しした人参


商道について -おすすめポイント!-

●制作スタッフは韓流時代劇の名作を次々と世に送り出す、実力No.1の演出&脚本家のゴールデンコンビ!!

演出・脚本は、日本での韓流時代劇ブームを生み出した「宮廷女官 チャングムの誓い」、韓国の歴代平均視聴率No.1(48.9%)の不動の地位を守る「ホジュン 宮廷医官への道」のイ・ビョンフン監督と、「ホジュン」「朱蒙(チュモン)」「オールイン 運命の愛」の脚本家チェ・ワンギュ。
韓国TV界きっての名監督と名脚本家によって描かれるストーリー展開の面白さと人間ドラマの素晴らしさはまさにピカイチ!

●原作は韓国の企業人、ビジネスマンから火がついたミリオンセラー!

原作は韓国企業人・ビジネスマンから火がつき、ミリオンセラーとなった韓国屈指の小説家、崔仁浩(チェ・イノ)の同名小説。
十九世紀の李朝時代に「朝鮮最高の大商人」といわれたイム・サンオク(林尚沃、1779〜1855)の生涯を描いた原作本は、経済発展著しい韓国のビジネスマンが不撓不屈の精神で歴史上の偉人の成功談にヒントを得ようということで大ヒットにつながった。
企業人の倫理意識が要求される現代ビジネスにも通じる商人哲学や手法を含んだ本作は、ドラマの面白さだけでなく、商道を通じて、人の道とは何か、生きることとは何なのかということを見る人の心に深く刻み込む!

●知を尽くしたライバルとの商売合戦、父の仇の娘との叶わぬロマンス…、ぐいぐいと引き込まれるエピソード満載!

手段を選ばずに儲けようとするライバルに対しサンオクはあくまでも、民衆や商界全体のことを考えて正当な手段で対抗。
正攻法でライバルに一泡吹かせる様はまさに痛快!
さらに、父を死に導き、朝鮮一の訳官になるという夢を打ち砕き自分を官奴婢という境遇に追いやった仇の娘との、生涯を通じたロミオとジュリエットばりの叶わぬ恋物語は観るものの涙を思わず誘う!

商道 サンド Vol.1

商道 サンド Vol.1

第1話 訳官への夢・訳官をめざして


時は朝鮮王朝時代。

朝鮮一の訳官を目指し幼い頃から父の教えの下で中国語を学び育ったイム・サンオクは、義州の渡し場を訪れる清国商人も絶賛するほど中国語が達者だった。

ある日サンオクは幼なじみのボクテに頼まれ、ニセ貨幣を使っての取引とも知らず通訳をする。
そこへ開城の商人集団である松商の大行首・タニョンが通りかかり、不正な取引を暴かれてしまう。
そうしてタニョンはサンオクに清国商人との大事な人参取引の通訳を依頼することになり、サンオクは流暢な中国語だけではなく優れた商才までも発揮し、見事に人参取引を成功させるのだった。
そんなサンオクにタニョンは今後松商で通訳をしないかと申し出るのだが、訳官になる決意に揺らぎのないサンオクに断られる。

一方、商売を始めようと決心したサンオクの父ボンヘクは、まずは謝恩使一行の馬子となり燕京で一儲けしようと考え、資金調達のため義州一の金持ち、義州の商人集団である湾商を率いる都房ホン・ドゥクチュを訪ねる。
そしてサンオクは松商が人参で大儲けしていたことを思い出し、人参を手に入れようとタニョンのもとを訪れるのだが…


第2話 いざ燕京へ・謝恩使一行と共に


人参を買いに松商を訪れたサンオクは、松商大行首・タニョンに人参は禁品であると聞かされる。
そしてタニョンは虎皮を勧めると同時に、虎皮と引き換えに松商で働くことを提案するが、またしてもタニョンの提案を断ったサンオクは、自力で虎皮を探すことに。

やっとの思いで虎皮を手にしたサンオクは父ボンヘクと共に急いで馬子募集の集合場所に向かうのだが、募集は既に締め切られていた。
しかし集合場所に居合わせたタニョンの助けにより二人は晴れて馬子に。

そして燕京にたどり着いたサンオクは、清国の地で存分に清国の文物に触れる。
そこでサンオクは謝恩使の副使として燕京を訪れた吏曹判書ユン・ジョンホと出会い、彼もまたサンオクの優れた学識にひたすら感心するのであった。

商売も無事終え帰路につく日、サンオクと父ボンヘクは自分たちが運ぶ商団の荷物の中に禁品である硫黄が含まれていることに気付く。



第3話 濡れ衣


商団の荷から禁品である硫黄を発見したサンオクは、急いで商団の責任者である松商大房パク・チュミョンに抗議する。
しかしパク・チュミョンは硫黄の搬出は朝廷の承諾を得ていることで心配無用と言い放つ。
ひと安心したサンオクと父ボンヘクは意気揚々と禁門を通過しようとするのだが、そこで硫黄が発覚する。
許可を得ていると堂々と答える二人に、パク・チュミョンは自分達に責任が及ばぬよう、指示を出した覚えはないとしらを切る。

濡れ衣を着せられ囚われの身となったサンオクと父ボンヘクは潔白を主張するが信じてもらえず、父ボンヘクのかつての親友、湾商都房ホン・ドゥクチュが力を尽くしてみるものの、うまくいかない。

サンオクと父ボンヘクの必死の訴えも届かず、二人は謀反を起こそうとした大逆罪の罪を着せられたまま、とうとう死刑決行の日を迎えることに…

第4話 ナプチョン鍮器場・官奴碑となり


九死に一生を得て打ち首を免れたサンオクは、開川宿駅の官奴碑となり家畜のような生活を虐げられていた。
何度も逃走を図るが、その度に討伐隊に連れ戻されてしまう。

ある日、逃走に失敗し痛めつけられていたサンオクは、ナプチョン鍮器場の主人キム・テチュルの目に留まる。
そして、鍮器場で真面目に働けば官奴碑の身分から逃れられるとのキム・テチュルの言葉を信じ鍮器場で働くことになったサンオクは、厳しい修行に耐えながら鍮器作りの技術を身につけていく。

一方、義州での商権も手に入れようと義州に店舗を構えた松商は、まずは湾商が独占取引しているナプチョン鍮器場との取引を狙っていた。

ある日、キム・テチュルとの交渉のため鍮器場を訪れたタニョンは、鍮器場で働くサンオクを偶然みかける。
そんな中、鍮器を納品するため義州を訪れたサンオクはボクテと再会し、同じく官奴婢となった弟サンヨンの消息を知る。
そしてサンヨンと共に再び逃亡を決心するのだが…

人物相関図 -1話〜10話-

人物相関図 -11話〜20話-

登場人物 -キャスト紹介-                               
イ・ジェリョン(イム・サンオク役) - 主な出演作「愛の群像」、映画『下流人生』   ■イ・ジェリョン(イム・サンオク役)
朝鮮最高の富豪で、李朝 23 代王 - 純祖の時代に高麗人参貿易で巨万の富を築く。市場の物売りから副使の地位にのし上がった人物で、詩歌にたけている。商道精神で後世に長く尊敬され慕われる。
キム・ヒョンジュ(パク・タニョン役) - 主な出演作「ガラスの靴」   ■キム・ヒョンジュ(パク・ダニョン役)
パク・ジュミョンの一人娘で義州支店の女行首。
美貌と聡明さを兼ね備え、理財にたけた知能の持ち主。
市場でイム・サンオクと何度もぶつかるが、紆余曲折を経ながら彼を愛するようになる。
イ・スンジェ(パク・チュミョン役) - 主な出演作 「ホジュン」、映画『僕の、世界の中心は、君だ』   ■イ・スンジェ(パク・ジュミョン役)
松都一の巨匠。商売人は「手段と方法をいとわず、金儲けするのが一番の徳目」という信念を持ち、冷徹に金をため富豪になる。貿易業に進出し、国のすべての商権を手に入れようと野心を抱く。
チョン・ボソク(チョン・チス役) - 主な出演作「彼女は最高」、映画『誰にでも秘密はある』   ■チョン・ボソク(チョン・チス役)
両班出身だが貧しさに耐えられず、富豪になるため商売の世界に身を投じ、ホン・ドゥクジュのもと、商人として歩き始める。イム・サンオクの宿敵のライバル。学識があり商材にたけた人物。
ホン・ウニ(ホン・ミグム役) - 主な出演作「星を射る」、「マイラブ・パッチ」
キム・ユミ(ユン・チェヨン役) - 主な出演作「威風堂々な彼女」
イ・ヒド(ホ・サムボ役) - 主な出演作「チャングムの誓い」、「ホジュン」、「海神」
パク・イナン(ホン・ドゥクチュ役) - 主な出演作「海神」、「がんばれ!クムスン」   ■パク・インファン(ホン・ドゥクジュ役)
義州で名の知れた、気性の荒い宿屋の商品仲買人。イム・サンオクを認め、目をかけるが、パク・ジュミョンの計略にかかり、それがもとで病気になり死にいたる。